blacknote

自分だけの秘密基地。本音専用のゴミ箱。ご連絡はTwitter(https://twitter.com/superflyer2015)経由でお願いします。

ゴールデンウィークになぜ休めないのか?

2019年のゴールデンウィークは10連休ということで、楽しみにされている方も多いのではないでしょうか。

 

ただ、言うまでもなく、10日間続けて仕事を休める人ばかりではありません。

 

なんでも、最近日本経済新聞に出ていたニュース記事によると、10連休が取得できる人は約26%、つまり4人に1人しか休めないそうです。

 

f:id:superflyer2015:20190303223907p:plain

 

この数字を多いと思うか少ないと思うかは人それぞれでしょうが、個人的には、まあこんなものだろうなと。ただ、上の図を見ていただくとわかるわけですが、7〜9日間休める人は約9%、「未定」と回答している人が44%もいますから、10連休とはいかないまでも、まあみんなそれなりには休めるのかなといった印象を受けました。

 

そんな中、最近親戚の30代の女性とゴールデンウィークの話になって、驚愕の事実を耳にすることになりました。なんでも、彼女には通常と同じ「週2日」の休みしかないのだとか。

 

そんな馬鹿な話があるものかと驚いたのですが、彼女は老人介護施設で働く介護士であり、むしろそういった連休中にこそサービス利用の需要が高まるのだとか。要は、みんな連休を使用して旅行に行きたいわけです。同居している親が邪魔になるため、施設に預けたいと考えるのです。そして、そういう「お荷物」の存在のせいで若い世代が休めなくなるわけです。

 

更に、ここまでならまあ、「大変な業界だな、、、介護士になろうとする人が少ないわけだ、、、」といったような感想で終わるわけですが、まだ続きがあるのです。

 

実は彼女には幼い子供がいるため、仕事がある日は保育園に預けなければなりません。ですから、保育士さんたちにもゴールデンウィークの連休などというものは存在しないのです。言うまでもなく「保育士」も現代人がなりたがらない職業の上位ランカーなわけですが、薄給な上、休みは少ない、それなのにものすごく責任は重いなんて、本当に恐ろしい職業だなと。

 

もう日本社会は完全に二極化していますね。公務員や一流企業の社員たちはまともな給与をもらい、カレンダー通り連休を楽しみ、そのしわ寄せは全て介護士や保育士といった劣悪な条件で働いている労働者たちにいくわけです。

 

天皇陛下が生きたままの状態で元号が変わるということで、日本人としては非常におめでたいことではあるのですが、全くハッピーな気分になれない労働者もたくさんいるという事実からは矛盾を感じずにはいられません。

 

経済的に余裕のある層にもう少し多めに納税してもらって、そのお金を連休なのに休めないような下層の人たちに分配することはできないのでしょうか?

 

共産主義が良いとは言いませんが、ここまでゴリゴリの資本主義もどうなのかなと、つい思ってしまうのです。世間のエリートたちはすぐ、「若い頃に努力を惜しんだ奴が悪い」なんて言いますが、受けた教育なんて育った環境にも依存するわけで、必ずしも当人のせいだとは言い切れない気がしてなりません。

 

「社会全体で支え合っていく」という意識を持てないような愚民ばかりの日本に未来はない、私はそう確信しています。

 

ちなみに、私はゴールデンウィーク中に連休がないどころか普段土日もだいたい半日くらいは仕事です。まあでも、私みたいな独り者、特に男は時間のある限り働けばいいんですよ。ただ、幼い子供がいるような女性を酷使するのは絶対に間違っています。外での仕事以外にも、家の中でやらなければならない”仕事”が山のようにあるわけですから。そういった人たちをサポートすることで間接的に、社会全体で国の宝である子供を育てていく、これもまた非常に大事なことだと私は考えています。